『三行文庫Vol.14』【春を感じる×感性を楽しむ】


ステキな3人が毎回「気分×テーマ」に沿った本を紹介。

ステキな3冊を3行でー

 

「三行文庫」

 

第2、第4水曜日更新。

 

 

季節には色がある。

 

季節には匂いがある。

 

季節には味がある。

 

季節には思い出がある。

 

季節が冬から春へと移り変わりました。

ただ気温が変わっただけでなく、

「あ、季節が変わったな」って感じる瞬間がありますよね。

 

言語化しにくいけど何かもいっしょに切り替わってる気がします。

 

今回はそんな季節の移り変わりにぴったりの

「春を感じる×感性を楽しむ」をテーマにご用意した三冊です。

 

 

今回紹介する3作品のうち、

2作品は同じ作者の本でした。 

 

 「春を感じる」というテーマで、

近い感性の人が見つかるのも三行文庫の魅力です。

(1)まなえもん(webデザイナー目指し勉強中/更新日の今日が誕生日)

 

神様 (中公文庫)

神様 (中公文庫)

 

〇 神様(著/川上 弘美)

(紹介/「BOOK」データベースより引用)

くまにさそわれて散歩に出る。川原に行くのである―四季おりおりに現れる、不思議な“生き物”たちとのふれあいと別れ。心がぽかぽかとあたたまり、なぜだか少し泣けてくる、うららでせつない九つの物語。デビュー作「神様」収録。ドゥマゴ文学賞、紫式部文学賞受賞。

 

・「春に読みたい本」で真っ先に思い浮かびました。紳士で礼儀正しいクマさんとピクニックに行くお話。

 

・ほっこりするのだが、しんみり切なくもなる。去年の春、菜の花畑でピクニックしているときに友人におすすめされた1冊。

 

・今年も読みたいな。そして今年も菜の花畑でピクニックがしたいな。

 

 

 

 

(2)三田 稔(三松文庫仕入れ担当/hontopiaで『映画の食べるを楽しむ』連載中)

 

〇ゆっくりさよならをとなえる (著/川上 弘美)

ゆっくりさよならをとなえる (新潮文庫)

ゆっくりさよならをとなえる (新潮文庫)

 

(内容/「BOOK」データベースより引用)

「いままでで一番多く足を踏み入れた店は本屋、次がスーパーマーケット、三番めは居酒屋だと思う。なんだか彩りに欠ける人生ではある」。春夏秋冬、いつでもどこでも本を読む。居酒屋のカウンターで雨蛙と遭遇したかと思えば、ふらりとでかけた川岸で、釣竿の番を頼まれもする。まごまごしつつも発見と喜びにみちた明け暮れを綴る、深呼吸のようにゆったりとしたエッセイ集。

 

・作者の生きる日常を感じられるエッセイ集

 

・日常に対する感じ方やちょっとしたことを独特に感じられる作者の感性が面白い。そして文章がきれい。

 

・心にゆとりをもつということを改めて考えさせられます。

 

 

 

 

(3)あかまつのりき(三松文庫店主。春の訪れは花粉症で感じた)

 

小説 秒速5センチメートル (角川文庫)

小説 秒速5センチメートル (角川文庫)

 

〇 秒速5センチメートル(著/新海 誠)

(内容/「BOOK」データベースより引用)

いつも大切なことを教えてくれた明里、そんな彼女を守ろうとした貴樹。小学校で出会った2人は中学で離ればなれになり、それぞれの恋心と魂は彷徨を続けていく―。劇場アニメーション『秒速5センチメートル』では語られなかった彼らの心象風景を、新海誠監督みずからが繊細な筆致で小説化。1人の少年を軸に描かれる、3つの連作短編を収録する。

 

・春には出会いの側面と別れの側面がある。一人の人との出会いと別れが良くも悪くも人生に影響を与えることもある。

 

・初恋に対する思い出の、男女間の差の描写がとても上手で、とても残酷な作品です。

 

・「桜の花びらの落ちるスピードだよ。秒速5センチメートル」桜の描写に見惚れること間違いなし。

 

 

 

 

(編/「hontopia」編集部)