人類の成り立ち、まるっと学べます。【ホモサピエンス全史〜文明の構造と人類の幸福〜】
今回紹介する本。
めちゃくちゃおもろいです。
「〜全史」とかいうと教科書っぽくて、ちょっと敬遠される方もいるかもしれません。
けど、全然そんなことない。めっちゃ読みやすくて、めっちゃ面白いです。
本書の魅力の一端を知ってもらうためにも、 少しだけ内容のご紹介を。
人間はそもそも何種類もいたこと。
本書はそんなところから始まります。
今の僕たち人間はみんなホモサピエンスです。
原始の時代には、チンパンジーとボノボとオランウータンみたいに、サピエンスにもたくさんの種類がありました。
しかし、今ではアジア人も黒人もヨーロッパ人も全てホモサピエンスになっている。
なぜなんでしょう。
その理由は、我々がネアンデルタールなど他のサピエンスを殺しまくってきたからに、ほかならず、殺しまくったからこそ、我々ホモサピエンスは食物連鎖の最上位に君臨できた。
そんな風に著者は述べています。
ホモサピエンスは、ネアンデルタールなどと身体的にはほぼ変わりませんでした。
なんなら、ネアンデルタールの方が身体能力は高かったくらいです。
しかし、ホモサピエンスは、時代のある瞬間において、認知に革命がおきたことで、虚構=神(この場ではこう書かせてください)を信じることができるようになりました。
その結果、神(=虚構)のもとに個人が集団になり、狩りなども何十人が協力して行うようになったのです。
集団が大規模になることで、知識の共有も進み、どんどん知能も高くなっていきました。
一方で、ネアンデルタールには、認知革命が起きず、集団を作れませんでした。
その結果、最大10人ほどの小規模集団に留まり、狩りも個人が主流のままでした。
なので、この二つの種が戦うときは、集団で戦うホモサピエンスにネアンデルタールは、まるっきり歯が立たないという結果になり、ホモサピエンスの大勝利に繋がったわけです。
いやー、こんな原始の時代から、集団の力の凄さを示す傍証があったのかと驚きました。
ホモサピエンス繁栄の背景にある血みどろの歴史にも(笑)
そのほか、本書の中の時代はどんどん進んで行き、
「資本主義」がどのような経緯で発展していったかなどについても語られています。
やっぱり、経済学者のアダム・スミスは画期的ですごい人だったんだなーと改めて実感しました。
当時の「お金儲け」=「悪」の認識を180度ひっくり返したんですから。
本書は時代の流れで話が進んでいくので、今では当たり前のようになっていることに関する背景がしっかりと分かりやすく学べます。
ぼくに、子どもができたら、ぜひ読ませたい本です(笑)
今回紹介したのは、本書のごく一部です。そのほかの内容についても、面白いので、ぜひ、一読してみてください。
(文/とみー、構成/三松文庫)