『三行文庫vol.11』【がんばりたい×夢を叶える】  

ステキな3人が毎回「気分×テーマ」に沿った本を紹介。

ステキな3冊を3行でー

 

「三行文庫」

 

第2、第4水曜日更新。

 

 

 

あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いします。

2019年も皆様が御健勝で御多幸でありますよう、心からお祈り申し上げます。

 

 

お正月の三が日も終わって、そろそろ仕事に学校にと忙しくされている方も多いのではないでしょうか?

 まだまだお正月シーズンが名残り惜しい今日この頃です。

 

お正月には、縁起を担ぐ風習がなにかと多いもので、定番のおせち料理なんかも一品一品に、それぞれ縁起を担いだ意味があるんだとか。

 

他にも縁起に関係するものとして、みなさんも聞き馴染みがある「初夢」なんていうのもありますよね。

 

「一富士二鷹三茄子」。

お正月にこれらが出てくる夢を見たら、縁起が良いと言われており、これには「四扇五煙草六座頭」といった続きの言葉もあるそうです。

 

 初夢を見る時期については「大晦日から元日にかけて」、「1月2日の夜」など諸説ありますが、みなさんは上にあげたような物が出てくる縁起の良い夢は見られたでしょうか?

 

 

というわけで、ここまで「見る」夢について書きましたが、

今回の三行文庫では「叶える」夢の方にスポットを当てたいと思います。

 

新年、気持ちを新たに前向きにスタートするという思いもこめて、お三方がおすすめする三冊を紹介させていただきます。

 

 

 

 

 

(1)たけうちひとみ(愛媛県在住。趣味で本屋イベントの企画やアートイベント、子ども向けの舞台上演の手伝いを行う)

 

 〇 私は夢中で夢をみたー奈良の雑貨とカフェの店「くるみの木」の終わらない旅(著/石村由起子)

私は夢中で夢をみた―奈良の雑貨とカフェの店「くるみの木」の終わらない旅

私は夢中で夢をみた―奈良の雑貨とカフェの店「くるみの木」の終わらない旅

 

(内容/「BOOK」データベースより引用)

東京にさえ、カフェや雑貨店が少なかった25年前。奈良のはずれに「くるみの木」は生まれた―。夢を叶える仕事と人生の物語。

 

・カフェで働いた経験もなく料理を勉強したわけでもない、31歳の専業主婦だった石村さんが、その場所と出会いたった1ヶ月でオープンさせたお店「くるみの木」

 

・明確なイメージを持ち実現させる力と、好きなものに対する想いの強さ。未だに自分の「夢」が分からずもがき続けている私ですが、この本を読み返すたびに、なんかもう少し頑張りたいなぁという気持ちになります。

 

・石村さんのご出身は高松で、高松の「まちのシューレ963」のプロデュースもされています。まちのシューレが好きな方もぜひご一読を!

 

 

 

 

 

(2)佐々木真司(地方新聞記者)

 

〇  国盗り物語(著/司馬遼太郎)

国盗り物語(一) (新潮文庫)

国盗り物語(一) (新潮文庫)

 

(あらすじ/「BOOK」データベースより引用)

世は戦国の初頭。松波庄九郎は妙覚寺で「智恵第一の法蓮房」と呼ばれたが、発心して還俗した。京の油商奈良屋の莫大な身代を乗っ取り、精力的かつ緻密な踏査によって、美濃ノ国を“国盗り”の拠点と定めた!戦国の革命児斎藤道三が、一介の牢人から美濃国守土岐頼芸の腹心として寵遇されるまでの若き日の策謀と活躍を、独自の史観と人間洞察によって描いた壮大な歴史物語の緒編。

 

・「大欲の前には小欲は殺すべし」「男の男たるゆえんは野望の有無にある」。道三の、自身の目標への誠実さを思わせる言動がとにかくかっこいい。「美濃の蝮」へのイメージが少なからず変わるはず。

 

・4巻セットで3、4巻は織田信長と明智光秀がメイン。全員が「天下に比類ない」という自負心に溢れ、卓越した行動力を支える強烈な目的意識と覚悟が男の魅力を底抜けに輝かせている。

 

・自分の道を力強く歩くかっこよさを感じる著。道三の人間的な魅力を感じるだけなら1巻で十分。もちろん、続きは読みたくなるはず!

 

 

 

 

 

(3)ながっちゃん(学校教師)

 

〇  今日が人生最後の日だと思って生きなさい(著/小澤竹俊)

今日が人生最後の日だと思って生きなさい

今日が人生最後の日だと思って生きなさい

 

(内容/「BOOK」データベースより引用)

二八〇〇人を看取った医師が教える人生にとって大切なこととは。

 

・かけがえのない「今」という時間を大切に生きることを考えさせられる。

 

・「人のために灯をともせば、自分の前も明るくなる」、「ふがいないと悩まずに『無力な自分』を受け入れること」といった言葉から、将来の夢への活力が湧きました。

 

・人生の終わりを考えることで、客観的な視点や本当に大切なことが見えてきたりする。ネガティブなようで、逆に前向きになれる本です。

 

 

 

(編/「hontopia」編集部)

時代の流れを読めるか【〈インターネット〉の次に来るもの 未来を決める12の法則】

 

〈インターネット〉の次に来るもの 未来を決める12の法則

〈インターネット〉の次に来るもの 未来を決める12の法則

 

 

人々は新しいデジタルとかテクノロジーが出現すると、それを規制しようとしたり排除したりしようとする-

 

しかし、これら不可避なものを阻止しようとすれば、たいていはしっぺ返しにあうことになると、この本の著者は述べています。

 

禁止することは、一時的に、最良に見えても、長期的には生産的な結果をもたらさないため、単に禁止するのではうまく付き合うことが必要となってくる。

 

 

インターネットが生まれた当初は皆が「こんなものはアマチュア無線程度にしかならない」と思っていたそうです。

 

その理由は、すべてのものが繋がったとしても、コンテンツを作る側がいないと思えたから。

例えば、テレビ局の人たちは、「テレビを見てる視聴者は受け身であり、自らが発信者にはならない」と考えていました。

昔は、コンテンツを作るにはコストがかかりすぎて、素人には無理だと考えられていたからです。

動画を撮るには高額なカメラが必要で、さらにはそれを編集するには高額なコンピューターと編集ソフトが必要。

しかし、今ではそれがスマホとパソコンでできてしまう。テレビ局の人たちはここが予測できていなかったのです。

 

 

今では膨大なコンテンツがインターネットにあります。

インスタグラムには多くの投稿があふれ、ユーチューバーがあふれ、一般の人、ユーザーがコンテンツを作る世の中になりました。

 

 

AIについても本書では触れられています。

電気がうまれ、手動でやってた洗濯、食器洗い、歯磨きなどを自動にしたようにAIによって物のIQをあげる-

 

AIの分野は60年ほど前から研究されてきましたが、あまりうまくいっておらず、陽の目を見ていませんでした。

しかし、ここ数年で、以下の三つの転換点があり、一気にブレイクスルーすることとなります。

 

 

 

1.安価な並列計算

コンピューターは一つの計算はとても早かったけれど、並列の計算はできませんでした。

人間は並列計算をするので、この能力がAIにも必要です。

しかし、その後、ゲームの画像を同時に何枚も処理するGPUというチップが発明され、これがAIにも応用できる!となったことで、AIも並列計算ができるようになりました。

 

 

 

2.ビックデータ

近年、様々なデータが蓄積されるだけの容量が生まれ、検索エンジンが蓄積し、さまざまな物にチップが埋められ、

位置データ、購買データさまざまなデータがビックデータとして蓄積されてきました。

この膨大な量のデータを学習することで、AIは飛躍的にその精度を上げることができました。

 

 

 

3.アルゴリズムの改良

これまではさまざまなデータのニューロンの組み合わせを最適に処理する方法がありませんでした。

しかし、そこで現れたのが「ディープラーニング」です。

顔をみたとき、第一層で目をみて、「これは顔かも知れない」と思い、第2層で「ここに鼻があったらより顔に近いとおもう」というのを繰り返して、「これは顔だ」と認識する。

これを効率的に行うのが『ディープラーニング』で、学習結果がより早く蓄積されるようになりました。

 

 

 

 チェスのチャンピオンをAIが打ち負かした後に、「人間だってデータベースにアクセスできないとフェアではない」と考えた1人の棋士が、AIを使って、AIと対局しました。

 

このように棋士がAIの力を借りて対局することをチェスの世界ではケンタウルス型といいます。

 

棋士は、AIの忠告を聞いてプレーしますが、ここぞというときは自分の判断で駒を動かします。

カーナビに従いつつも、たまに自分の判断で道を選ぶのに近く、このように戦うのがフリースタイルです。

フリースタイルの大会では、AIよりもケンタウルス型の方が勝率が高いのが現状だそうです。

また、今の最高勝率の棋士は普段からAIでトレーニングしており、AIが出現する前と比べ、格段にレベルアップしている-

つまり、AIの出現によって、人間の能力レベルが一段階あがる可能性があるということを筆者は述べています。

 

 

こうしたことが今後、医療や教育の現場においても起きるかもしれませんね。

 

 

 

(文/トミー祐作/大学生時代にまちづくりや地域コミュニティ形成について学ぶ。現在サラリーマン生活3年目)

三松文庫放浪記~「マチボン」を片手に高松・片原町を歩く編~

こんばんは、三松文庫の貧乏人担当のあかまつです。
年末年始のお金が出ていくスピードが速すぎて驚きを隠せません。昨日まで財布の中にいたじゃないか…!でもまぁ楽しきことはよいことです。


さてさて、先日の更新で『三松文庫放浪記~高松・菊池寛の足跡を辿る旅~』を公開しました。文学者の足跡を辿るのは僕らも初の試みなので、新しい発見があり楽しかったです。今後もいろんな場所で、文学に限らずいろんな発見をしていきたいなと思った次第です。

hontopia.hatenablog.jp

 

真面目に楽しく文学を楽しんだ僕たち三松文庫メンバーですが、三松文庫放浪記といえば忘れちゃいけないのがお酒です。むしろ美味しくお酒を飲むために僕たちは文学に触れているのです。違うか。



どこの飲み屋に行くか悩み、迷える子羊たちを救ったのがこちら▼

f:id:hontopia:20181228175715j:plain
マチボンです!

続きを読む

『三行文庫vol.10』【振り返る×2018年思い出深かった一冊】

ステキな3人が毎回「気分×テーマ」に沿った本を紹介。

ステキな3冊を3行でー

 

「三行文庫」

 

第2、第4水曜日更新。

 

 

 

クリスマスも終わって、もう年末ですね。

12月25日が終わると同時に街の雰囲気も新年に向けて模様替えしていくようです。

ハロウィンから年末にかけてのスピーディな街の変化には毎年驚かされます。

 

 みなさんのこの一年はどんな一年だったでしょうか?

 

最高の一年だったと胸を張って言える方もいらっしゃれば、ひどかったと言う方もいらっしゃるでしょう。

 

ただ、いろんな方々に聞いたところでは

みなさん一様に「あっという間だった」とおっしゃられていました。

 

時の流れは早いですね。

某名曲のように時の流れに身をまかせていると、それこそあっという間に人生が終ってしまいそうです。

 

まだ、一度の人生を捨てることさえかまわないほどの「熱」を経験したことのない私には、いささか酷なほどの早さです。

 

月並みではありますが、一日一日を大切に生きていきたい、そんな風に思う今日この頃です。

 

 

さて、年末であることに加え、来年でついに平成も終わり。

節目の年は、三松文庫にとっても節目ということで、今回は三松文庫の三人で

「振り返る×2018年思い出深かった一冊」

をテーマに来年の抱負も込めて紹介したいと思います。

 

第10回にして、早くも「気分×テーマ」とは少しずれているんじゃないかとのお声が聞こえてきそうですが、そこはご愛嬌。

多目に見ていただければ幸いです。

 

 

この一年、たくさんの方々に支えられて、三松文庫は活動させていただきました。

「hontopia」を見てくださっている方含め、みなさんいつも本当にありがとうございます。

来年の三松文庫も何卒よろしくお願いいたします。

 

 

 

 

(1)あかまつのりき(三松文庫店主兼「hontopia」編集長)

 

〇 ボクたちはみんな大人になれなかった(著/燃え殻)

ボクたちはみんな大人になれなかった (新潮文庫)

ボクたちはみんな大人になれなかった (新潮文庫)

 

 (あらすじ/「BOOK」データベースより引用)

それは人生でたった一人、ボクが自分より好きになったひとの名前だ。気が付けば親指は友達リクエストを送信していて、90年代の渋谷でふたりぼっち、世界の終わりへのカウントダウンを聴いた日々が甦る。彼女だけがボクのことを認めてくれた。本当に大好きだった。過去と現在をSNSがつなぐ、切なさ新時代の大人泣きラブ・ストーリー。あいみょん、相澤いくえによるエッセイ&漫画を収録。

 

 ・あかまつ的に2018年という年は、お付き合いしていた人に2回振られる散々な年でした。

 

・もう大丈夫と強がる心、もう忘れかたらなんて言える心の、どこか柔らかい部分に、そっと染み入る小説です。

 

・自分の中に過去の思い出をしまって、僕たちは大人になっていくのです。

 

 

 

 

(2)三田稔(三松文庫仕入れ担当兼「hontopia」副編集長)

 

〇 地上最後の刑事(著/ベン・H・ウィンタース)

地上最後の刑事 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

地上最後の刑事 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

 

(あらすじ/「BOOK」データベースより引用)

半年後に小惑星が地球に衝突し、人類は壊滅するという予測が発表された。ファストフード店で死体で発見された男性も、未来を悲観し自殺したのだと思われた。しかし新人刑事パレスは他殺を疑い、同僚たちに呆れられながらも捜査をはじめる。世界はもうすぐなくなるのに、なぜ捜査をつづけるのか?そう自問しつつも粛々と職務をまっとうしようとする刑事を主人公としたアメリカ探偵作家クラブ賞受賞作!

 

・たとえ世界が終わるとしても、変わらないということのかっこよさに惹かれて購入しました。

 

・周囲の人間が職務に対し、投げやりになることで科学捜査など事件解決のための既存の手法が使えず、アナログな捜査手法になるのが斬新かもしれません。

 

・このシリーズ3部作らしいので、来年は残り2作品を読むのを楽しみにしています。

 

 

 

 

(3)トミー祐作(三松文庫メンバー。現在サラリーマン生活3年目)

 

〇 ビジネスモデル2.0図鑑(著/近藤哲郎)

ビジネスモデル2.0図鑑

ビジネスモデル2.0図鑑

 

 (内容/「BOOK」データベースより引用)

100のすごい仕組みが見るだけでわかる!世界最先端スタートアップから大企業まで、完全網羅した決定版。自分でビジネスモデルが作れる「ツールキット」付き!

 

・世界中で話題になっているビジネスの仕組みの凄さを図解で分かりやすく解説してくれる一冊

 

・世の中にはあっと驚く発想の知らないサービスが山のようにある

 

・年末年始は時間あるのでこれ読んで自分の働いてる会社の事業を実際に図解してみると、新しい発見もあるかも…?

 

 

 

(編/「hontopia」編集部)

三松文庫放浪記~菊池寛生誕130周年・没後70周年「足跡を辿る旅」編~

三松文庫放浪記の更新を初めて担当するということで、その重責に震えております。

こんにちは、三田です。

 

唐突ですが、今年はとある文豪にとっての節目の年なのですが、ご存知ですか?

 

 

そう、何を隠そうタイトルから丸わかりで恐縮ですが

あの菊池寛の生誕130周年であり、没後70周年なのです!

 

 

 

菊池寛。

作品にあまり馴染みがない方でも、名前くらい聞いたことがあるという方は多いのではないでしょうか?

 

香川県の出身の文学者で、直木賞、芥川賞の創設者でもあります。

小学校の道徳の教科書なんかで、短編を読まれたという方もいらっしゃるかもしれません。

 

とまぁ、偉そうに語ってしまいましたが、今回の旅に出るまで、三松文庫メンバーは菊池寛に対して、あいまいな知識しか持っておらず、作風や人柄に至っては、無知といっていい状態でした(笑)

 

 

香川県は三松文庫にとっても「海の見える一箱古本市」などでお世話になっているほか、メンバーが住んでいたこともあって、なにかと縁が深い県です。

 

 

ちょうど、高松市のサンクリスタル高松で

「菊池寛記念館第27回文学展 菊池寛生誕130周年・没後70周年記念 菊池寛を振り返る」

という企画展が開催されているということもあって、

この節目の年に菊池寛について知りたい!

と思い立ち、店主のあかまつくんと2人で菊池寛の足跡を辿る旅に出ました。

 

 

 

12月19日。

高松市にあるサンクリスタル高松に到着した三田とあかまつ。

 

サンクリスタル高松は、1階、2階に高松市立図書館、3階に菊池寛記念館、4階に高松市歴史資料館がある複合施設です。

 

f:id:hontopia:20181221225709j:plain

 

学生時代から、高松市立図書館にはよく足を運んでいたのですが、恥ずかしながら、三田もあかまつも3階、4階には足を運んだことがありませんでした…

 

 

館内に入った後は、まず常設展から。

3階の菊池寛記念館へ入ります。

f:id:hontopia:20181221225741j:plain

 

常設展内および企画展内は撮影NGとのことだったので、撮影オッケーの出た場所を撮影。

 

f:id:hontopia:20181221230229j:plain

 

常設展では、菊池寛の親族や親交のあった方々のインタビューなども盛り込んだ紹介映像のほか、その一生と人物像が資料とともに紹介されていました。

 

「父帰る」「藤十郎の恋」などといった映画化された代表作品についても、解説などが展示されており

初めて菊池寛を知る人でも一から学び・楽しめるような展示内容となっています。

 

また、菊池寛は直木賞・芥川賞の創設者ということもあって、館内には歴代直木賞・芥川賞受賞作およびその作家の解説も展示されているという豪華絢爛ぶりです。

 

4階で開催されていた企画展も、今回初公開となる菊池寛の生家・菊池家の古文書などが展示されており、見どころたっぷり。

 

f:id:hontopia:20181221230310j:plain

 

個人的には菊池寛が生前愛用していたというチェスターコートの分厚く暖かそうな見た目から着心地を想像するなどしても楽しめました(笑)

 

受付の方に少しおはなしを伺ってみると、企画展は盛況で、わざわざ遠方から来られる方も多いそう。

ちょうど「文豪とアルケミスト」というスマホゲームに菊池寛が登場し、菊池寛記念館とコラボしていることもあって、それをきっかけにして来館される方も多いんだとか。

 

f:id:hontopia:20181221230337j:plain

(「文豪とアルケミスト」に登場する菊池寛。足が長い)

 

 

大衆文学を志し、人に読まれる本を追求し続けた菊池寛。

あくまでも「人」にスポットを当て、掘り下げる姿勢に、ただ圧倒され

菊池寛のことが好きになった三田とあかまつでした。

菊池寛のように「人の感情を見抜く天才」とか呼ばれてみたい…!

 

 

 

サンクリスタル高松を後にした三松文庫は、先日の「滑川BOOK CAMP」のお手伝いをしてくれた後輩と合流。

香川県でいつもお世話になっている「吾里丸2」でうどんに舌鼓を打ちます。

 

菊池寛記念館で知識欲が満たされ、ごり丸でお腹も満たされた一行は

菊池寛ゆかりの地を巡るため、高松市が発行する「菊池寛ウォーク」の案内に沿って市内散策に。

 

 

 

百舌坂

百舌を捕まえる名手で、少年時代「百舌博士」と言われていた菊池寛が、百舌を捕まえていた場所ということで、名付けられた「百舌坂」

 

f:id:hontopia:20181221230704j:plain

 

残念ながら、百舌を見つけることはできませんでしたが

「いったいどうやって菊池少年は百舌を捕まえとったんやろうか」

「そういや、百舌って獲物を木の枝に突き刺すんやったな」

なんてことに思いを馳せながら、しばらくの間、坂を行き来する車をぼんやりと眺めました。

 

 

 

菊池寛生家跡

百舌を捕まえる菊池寛に思いを馳せた後は、菊池寛の名を冠する道「菊池寛通り」に向かいます。

 

f:id:hontopia:20181221231044j:plain

 

菊池寛は1888年(明治21年)12月26日に、香川県香川郡高松7番丁(現高松市天神前)で生まれたそうです。

 

残念ながら、その生家は残っておらず、今は駐車場になっていましたが、菊池寛の生家があったことを示す標識がありました。

 

f:id:hontopia:20181221231124j:plain

f:id:hontopia:20181221231154j:plain

(隣にあった「大黒天」)

 

 

 

菊池寛顕彰碑・菊池寛文学碑

生家跡の前の道を挟んで向かい側の中央公園内には、菊池寛顕彰碑と菊池寛文学碑が。

 

f:id:hontopia:20181221231337j:plain

f:id:hontopia:20181221231256j:plain

 

顕彰碑には菊池寛の座右の銘である

「不實心不成事 不虚心不事(実心ならざれば事成さず 虚心ならざれば事知らず)」

の文字が刻まれています。

 

誠実でなければ、事は成せない。

虚心坦懐にして、物事を理解できる。

 

だいたいこんな解釈で合っているでしょうか…(笑)

「うーん、深い」とひとしきり唸る三田とあかまつ

 

文学碑には代表作の1つ「父帰る」の作中の、百舌が登場する一部が刻まれており

ここにも百舌を見つけ、ほのぼのしました。

 

f:id:hontopia:20181221231529j:plain

 

 

 

菊池寛銅像

 同じく中央公園内には、菊池寛の銅像も立っていました。

 

f:id:hontopia:20181221231956j:plain

 

f:id:hontopia:20181221232021j:plain

 

 

 

「父帰る」像

「菊池寛通り」といえば、このブロンズ像とまで言える、代表的なスポットだと思います。

 

f:id:hontopia:20181221232456j:plain

 

f:id:hontopia:20181221232429j:plain


像は「父帰る」の一場面を表したもの。

数十年ぶりに帰宅したダメ父が再び出て行こうとする場面を像にしています。

次男の新次郎は父を引き止めようとし、妻・おたかと娘・おたねは泣くばかり。

長男の賢一郎は父を許せず、頑なな様子です。

 

賢一郎の握った拳から、愛憎入り混じった複雑な感情が読み取れるような気がしますね。

f:id:hontopia:20181221232539j:plain

(拳を握り正座する賢一郎)

 

 


とここで、あかまつくんが我慢ができなくなったのか

「菊池寛の本が欲しい」

と言い出したこともあって、休憩がてら、以前「海の見える一箱古本市」で、お隣に出店させていただいた「本屋ルヌガンガ」さんへ。

 

 

さっそく「本屋ルヌガンガ」さんで菊池寛の本の有無を尋ねると「ある」とのこと!

そそくさと購入するあかまつくん。

 

店主さんの話では、やはり定期的に菊池寛の本があるかどうか聞かれたりするのだとか。

 

そうしたお客さんの中には、僕たちのように「菊池寛ウォーク」からの流れで立ち寄った方もいらしたりするのかもしれませんね。

 

 

三松文庫といえばこれ。

というくらいにお馴染みの「アフタヌーン・ビール」

店内で、またまた昼間からビールをいただきます(※「本屋ルヌガンガ」さんにはカフェスペースがあって、コーヒー紅茶などのほか、お昼からビールもいただけるのです)。

 

各々、購入した本を片手にビールを飲む。

まさに至福の時間です。

 

f:id:hontopia:20181222023653j:plain

 

ちなみに、ぼくは来年1月23日に「本屋ルヌガンガ」さんで開催されるイベント

「『逝きし世の面影』読書会」の参加予約をちゃっかり行いました(笑)

今から楽しみです。

 

 

 

「本屋ルヌガンガ」さんを出たあとは、菊池寛ゆかりの浄願寺跡で狸の「はげさん」を見たり

同郷だと言って金を無心に来る相手に、菊池寛がこの天神の向きを尋ねたという

「華下天神」を見て回るなど、充実した「菊池寛ウォーク」を行いました。

 

 

今はもうないのですが

菊池寛が帰高のたびに、ギリギリの時間でも立ち寄り一品料理を頼んだという「料亭 大忠」

できれば、そんな菊池寛が愛した料亭に一度行ってみたかったなーなどということを唯一の心残りとする三松文庫一行なのでした。

(※「料亭 大忠」ではありませんが、この後、香川のおいしい料理とお酒をいただきました)

 

 

 

(写真・文/三田稔)

クリスマス特集【サンタさんが届ける絵本と想い~Book Santa~】

こんばんは。
三松文庫店主のあかまつです。


前回の三行文庫にて『わくわくする×クリスマス』というテーマで本をご紹介しました。彼氏彼女で過ごす風潮が出来上がってしまっているクリスマスを、少し恨めしく思いながらも結局クリスマスというものにわくわくしている自分がいます。それはきっと子どものころにプレゼントを届けてくれた「サンタさん」という夢のある存在がいるからだろうなと思います。


今回はあの頃の気持ちに戻って、クリスマスのわくわくした感覚を伝えたいと思い、三行文庫特別編としてチャリティーサンタ香川支部副代表の西村早耶香さんにも三行をもらいました。

 

〇 西村早耶香(チャリティーサンタ香川支部副代表)

 

〇 クリスマス・オールスター(ピーマン村の絵本たち)(著/中川ひろたか)

クリスマス・オールスター (ピーマン村の絵本たち)

クリスマス・オールスター (ピーマン村の絵本たち)

 

(あらすじ/「MARK」データベースより引用)

クリスマスの日、園の子供たちがツリーの飾り付けをしていると、押し入れから誰かの声がします。覗いてみるとおひな様や鯉のぼりが「クリスマスをしてみたい」と言うのです。そこで…。

 

・私が小さかったころ、両親が買ってきてくれて読みました。

 

・みんなでクリスマスを楽しもうというメッセージが込められています。

 

・人だけでなく、ひな祭りのお雛様、お内裏様、鯉のぼりとか運動会の玉入れとか、色んなものも一緒にクリスマスを楽しもうとするのが魅力です。

 

 

「みんなでクリスマスを楽しもう」というメッセージが素敵ですね。サンタさんという存在がいるのも、大人たちが子どもを楽しませてあげたい・笑顔にしてあげたいという思いがあるから続いているんだと思います。



そして西村さんの所属するNPO法人チャリティーサンタという団体のチャリティー活動の一つに、クリスマスに向けて『Book Santa』を行っているそうなので本日はこちらを紹介します。

booksanta.charity-santa.com

 

 

Book Santaとは―


「厳しい環境に置かれている全国の子どもたちに、イブの夜、サンタクロースが絵本を届ける」という社会貢献活動です。


支援希望者が「厳しい環境にいる子ども達に届けたい」という思いで購入していただいた本を、書店とチャリティーサンタが提携し、クリスマスイブにお届けします。
※厳しい環境にいる子ども達とは…クリスマス時期に困難な状況(経済的理由、病気・入院、親子が死別、災害被害などでクリスマスをお祝いするのが大変な家庭など)にいる子ども。


僕は今までクリスマスにサンタさんが来ることが当たり前だと思っていました。世界中のどの子ども達にも等しくサンタさんが来て家族で幸せに過ごすことが当たり前、クリスマスに悲しんでいる子がいるなんて考えたこともありませんでした。


しかし実は様々な事情でサンタさんが来ない子が日本にもいる。その現実を知って自分の無知さを呪いました。でも、そんな子ども達に、絵本とクリスマスのわくわくした体験をお届けすることが出来る方法があります。


そう、それがBook Santaなのです。
ぜひ「あなたが届けたい絵本」を選んで、Book Santaに参加してみませんか?
あなたも誰かのサンタクロースです。

 

f:id:hontopia:20181220013204p:plain

 

 

 

(文/あかまつのりき/三松文庫店主)

心から人を愛するために【愛するということ】

 今までの人生の中で、時折こんな疑問にぶつかったことがある。

 

 「愛するとはどういうことか」

 

ということである。

 

 

人間関係と幸福は、密接に関係している。社会という共同体の中で生きる上で、より親密な人間関係を築き、より幸福に充実した生活するために、必要なものが「愛」なのではないかと感じたのだ。

 

 

だが、私は、、、

 

「学校や家庭、職場、友人、恋愛・・・生活の中の様々な人間関係の中で、本当に私は人を愛することができているのか。」

 

「心から人を信頼しているわけではなく、見返りを求め、『愛されるために』打算的に人と接しているだけなのではないか。」

 

「うわべだけで『愛』という言葉を使っていて、一時的にその言葉に酔っているだけなのではないか。」

 

「本来の私は人を愛することができない冷たい人間で、『愛』や『愛する』といった気持ちや言葉を、心のどこかで冷めた目で見ている自分がいるのではないか。」

 


そんなふうに思うことがあるのだ。

それらのことでかなり悩み、そこで本書と出会った。

 

愛するということ 新訳版

愛するということ 新訳版

 

 

タイトルは「愛するということ」。

まさに私が知りたいことそのままだった。

愛するということについての理論を体系的に理解し、どうしたら心から人を愛することができるようになるのかというところを探求したかった。

 

 

読み進めていくうちに、このような文があった。

 

人は意識の上では、愛されないことを恐れているが、ほんとうは、無意識のなかで、愛することを恐れているのである。

 

この文を読んだ時、息が詰まったのをよく覚えている。

私は「愛することができない」のではなく、「愛する」ことを恐れ、自ら避けていたのだ。

 

私は、安全と安定を望み、危険から自分を守ろうとしていた。私は動かず、ただ私の殻の中にとどまっていただけなのだ。

 

人間関係で傷つきたくない、苦痛を味わいたくない。

でも愛されたい。

 

私は大きな矛盾を抱えていたことに、気付かされた。

 

そして、さらに著者は「愛する」ことのあるべき姿勢をこう述べている。

 

愛するということは、なんの保証もないのに行動を起こすことであり、こちらが愛せばきっと相手の心にも愛が生まれるだろうという希望に、全面的に自分をゆだねることである。

 

 本書を読んで、一番よく分かったことといえば「愛するということの難しさ」に尽きる。

この文を読んでも、「愛するということ」が、とてつもなく高い高い壁に感じられる。

 

 

だが、そんな高い壁を私は認識し、自分から壁に手と足をかけ、登ろうとしている。

本書を読んで、「愛するということ」の本質を理解することはまだまだできていないだろうが、何か大きなものを得られたような気がした。

 

 

(文/ながっちゃん/学校教師)

『せとうちアート探訪 vol.1』 布と陶、フィンランドと砥部

 

はじめまして。たけうちひとみと申します。
普段は愛媛松山のとある場所でほそぼそ働きながら、趣味で本屋イベントの企画をしたり、アートイベントや子ども向けの舞台上演のお手伝いをしたり、、、あれこれしています。その繋がりで三松文庫ご一行と知り合いまして、hontopiaで記事も書かせていただくことになりました。

 

 

私に何が書けるだろう…と考えたのですが、本の紹介やイベントレポートは他の皆さん素敵な記事たくさん書かれているので、まだ記事が少なめの「アート」に関して、好き勝手書かせていただこうと思います。
美術館やギャラリーやアートプロジェクトや、自分が行ってみて良かった!と思うアートについて、ゆるーくご紹介できればと。美術の専門家でも何でもないのですが、記事を読んで、次の休日にちょっと行ってみようかなーと思っていただけたら嬉しいです。
とりあえず今のところは【せとうち】のアートスポットとその周辺案内、の予定です。

 よろしくお願いします!

 

 

今回は第1回ということで、まずは私の地元・松山で開催中の企画展をご紹介します。

 

『石本藤雄展 -マリメッコの花から陶の実へ-』 

石本 藤雄さん 
1941年愛媛県砥部町出身、フィンランド・ヘルシンキ在住。
1970年にフィンランドに移り、1974年から同国を代表するライフスタイルブランド「マリメッコ」で32年に渡りテキスタイルデザイナーを務める。現在はフィンランドの老舗陶器メーカー「アラビア」のアート部門の一員として陶芸制作に取り組む。カイ・フランク賞、フィンランド獅子勲章プロ・フィンランディア・メダル、日本では旭日小綬章など多数。

 

f:id:hontopia:20181214000916j:plain

北欧デザインと聞いて、まず多くの人がイメージするのは「マリメッコ」のあの有名な花柄ではないでしょうか。しかし、「マリメッコ」には可愛い花柄以外にも、本当に多様な種類のテキスタイルがあるんです。


石本さんは、マリメッコに32年間在籍し、その間に400点を超えるテキスタイルデザインを生み出されました。何を隠そう北欧が好きすぎて卒業旅行でフィンランドに行った私としては、あのマリメッコの数少ない日本人デザイナーの石本さんが愛媛出身だなんて、初めて知った時はとても驚きました…!

 

f:id:hontopia:20181222120430j:plainf:id:hontopia:20181214000010j:plain

f:id:hontopia:20181214002739j:plain

石本さんの作品の面白さは、そのデザインの幅広さにあると思います。
布のテキスタイルでも、花や果実などをモチーフとした温かな色合いのものから、クレヨンで少しずつ色味を変えた風景コレクション、シンプルなモノトーンの線画パターン、一見同じ人がデザインしたとは思えないような多様な作品が並びます。 

 

 

f:id:hontopia:20181214000122j:plain

原画やスケッチを見ることで、どのようにデザインを生み出してきたのか、そのアイデアの秘密も少し知ることができますよ。

 

 



f:id:hontopia:20181214000149j:plain

 テキスタイルデザインだけでなく、現在はフィンランドの老舗陶器メーカー「アラビア」のアート部門に所属し、陶芸家としても数多くの作品を発表されている石本さん。
柔らかな布に対し、硬く冷たい陶器ですが、石本さんの作品はどれも色鮮やかで、瑞々しさも感じられます。 

 

今回は、石本さんの作品と愛媛県美術館の所蔵作品を、山や海といったテーマごとに展示した会場もあり、石本さんの思い描く世界観をあれこれ体感できる見ごたえのある展示空間となっています。

f:id:hontopia:20181214000840j:plain

 

私はせっかくなので、10月27日企画展初日に愛媛県美術館で行われた、石本さんご本人によるフロアレクチャーにも参加させていただきました。
石本さんを囲んで大人数でぞろぞろと作品を鑑賞する不思議な時間(笑)でしたが、マリメッコ在籍当時のお話や、一つ一つのデザインに込められた想いや制作秘話を直接お聞きでき、さらに作品を深く楽しむことができました。

 

 

 

陶芸の里・砥部

また先日、第二会場である「砥部町文化会館」の展示も鑑賞してきました。

f:id:hontopia:20181214001316j:plain

 砥部の会場は、一角に作品が展示されているのみでしたが、実際に足を運ぶことで、この自然に囲まれた地での原体験が石本さんの作品に繋がっているのだな、と改めて感じられるはず。

 

また、石本さんの故郷・砥部町は、江戸時代から続く“陶芸の里”として知られています。「砥部焼」は白磁に藍の染付が特徴で、町内には現在も約100軒の窯元が点在しています。

f:id:hontopia:20181214001525j:plain

砥部町では、年に2回「砥部焼まつり」が開催されていて、様々な窯元の作品を一度に見ることができ、しかもお値打ち価格で購入できるということで、毎回朝から晩まで大盛況なイベントです。

私も「砥部焼まつり」には二度訪れたことがあるのですが、もっとじっくり窯元めぐりもしてみたいなと思っていたため、今回6軒ほど訪ねてみました。

f:id:hontopia:20181214001601j:plainf:id:hontopia:20181214001453j:plain


多くの窯元は工房だけでなく、ギャラリーも兼ねており、少しめぐるだけでも様々な作品を見て楽しむことが出来ます。伝統的な文様のものも勿論いいですが、近年若手作家さんや女性作家さんによる新しい形やデザインのものも多く生み出されている砥部焼。
愛媛にお越しの際は、砥部の窯元めぐりもお薦めです!

 

 

 

 

話がそれてきましたが、今回の企画展はメイン会場の愛媛県美術館以外にも、「砥部町文化会館」、道後のホテル「茶玻瑠」、ロープウェイ街のショップ&茶房「MUSTAKIVI」でも開催されています。 

f:id:hontopia:20181214002011j:plain

f:id:hontopia:20181214002102j:plain

f:id:hontopia:20181214004613j:plain

(「茶玻瑠」1階ロビー)

 

f:id:hontopia:20181222120638j:plain

f:id:hontopia:20181222120710j:plain

(「MUSTAKIVI」)

 

実は企画展自体は、もう今週末で終わってしまうのですが(書くのが遅くてすみません…)、「MUSTAKIVI」での展示は来年2019年2月11日(日)まで開催されますし、道後では2月末まで「道後オンセナート2018」も開催されています。

個人的には、「道後オンセナート2018」のお手伝いもしているので、道後のアートめぐりも大変お薦めです!(笑)


そして、2019年春には、京都の細見美術館、夏には東京のスパイラルにも巡回予定だそうです。愛媛までは行けない…という方は、ぜひお近くの会場へ足を運んでみてください。


詳しくは、ホームページを ↓

www.fujiwo-ishimoto.com

 

 

 

f:id:hontopia:20181214001011j:plain

石本さんの作品の、温かな色彩とどこかノスタルジックな風合いは、フィンランドの森や湖、生まれ育った愛媛・砥部の風景、それらが溶け合い生まれてきたもの。
石本さんの布と陶の魅力、そしてフィンランドと砥部の空気を、ぜひ愛媛で体感してみてください。

 

 

 (文/たけうちひとみ/愛媛県在住。趣味で本屋イベントの企画やアートイベント、子ども向けの舞台上演の手伝いを行う)