『三行文庫vol.7』【秋に読みたい×屋外】

ステキな3人が毎回「気分×テーマ」に沿った本を紹介。

ステキな3冊を3行でー

 

「三行文庫」

 

第2、第4水曜日更新。

 

 

もう今週末のお話になってしまって恐縮ですが、
11月18日に、愛媛県東温市(松山市の隣)で開催される

 「滑川 BOOK CAMP」

toon-box.com

 に、ご縁あって「三松文庫」が出店させていただきます。

 

東温市のキャンプ場・なめがわ清流の森で開催されるこのイベント。

 

デイキャンプをしながら、本とおいしいものを楽しめるイベントということで、
キャンプもおいしいものも、もちろん本も全部大好きな「三松文庫」としては、
とても楽しみにしていて、決まった日からワクワクドキドキしています!

 

 

森の中で本を楽しむ特別企画として

「なめがわの森で読み聞かせ」

岡山の451BOOKSの根木さんが講師をしてくださる

「大人のための絵本講座」

といった催しもあるようで、お楽しみポイント満載です。

 

 

実は、その「滑川 BOOK CAMP」なんですが、参加にあたって事前に

「秋の野外で読みたい一冊」

を教えて欲しいと言われました。

 

 

今回は、これに便乗して
イベントに参加させていただく「三松文庫」三人それぞれのおすすめの

「秋の野外で読みたい一冊」

を紹介させていただければと思います。

 

 

 

 

(1)あかまつのりき(「三松文庫」店主兼「hontopia」編集長)

 

〇 オチビサン(著/安野モヨコ)

オチビサン 1巻

オチビサン 1巻

 

(あらすじ/「Amazon内容紹介」より引用)

豆粒町を舞台に、オチビサンと仲間たちが繰り広げるあたたかい日常。春はお花見、夏は海水浴、秋はもみじ狩り、冬はお鍋・・・四季の移り変わりを、やわらかいタッチとどこか懐かしい色彩でつづった作品。

 

・四季折々の「オチビサン」を楽しめます。

 

・小さいから見つけられること、感じられること。

 

・小さい秋、みーつけた。

 

 

 

 

(2)三田稔(「hontopia」副編集長兼ライター)

 

〇 カンガルー日和(著/村上春樹)

カンガルー日和 (講談社文庫)

カンガルー日和 (講談社文庫)

 

(あらすじ/「BOOK」データベースより引用)

時間が作り出し、いつか時間が流し去っていく淡い哀しみと虚しさ。都会の片隅のささやかなメルヘンを、知的センチメンタリズムと繊細なまなざしで拾い上げるハルキ・ワールド。ここに収められた18のショート・ストーリーは、佐々木マキの素敵な絵と溶けあい、奇妙なやさしさで読む人を包みこむ。

 

・どうも気分が落ち込んだとき。そわそわするとき。少しだけ時間のあるとき。深刻なときから他愛ないときまで、ふとしたときに、適当にぱらぱらめくりたくなります。

 

・秋の屋外でハンモックに揺られながら、たまに居眠りしたりなんかもして、ぼちぼち読むのにぴったりかと。

 

・秋は実りの季節でもありつつ、紅葉など、ある種生命の区切りの季節でもあると思います。そんな季節にちょっぴりセンチメンタルに浸るのも一興ですよね。

 

 

 

 

(3)マツモトシュセイ(自称「NO Music,No Life」を地で行く男。現役大学生。「hontopia」で音楽ライターとして活躍中

 

〇 POPEYE(ポパイ)(雑誌)

POPEYE(ポパイ) 2018年 12月号 [Craftsmanship!~たしかにこれは職人技だ~]

POPEYE(ポパイ) 2018年 12月号 [Craftsmanship!~たしかにこれは職人技だ~]

 

 (内容紹介)

1976年創刊の男性向けファッション誌・情報誌。マガジンハウス発行で、毎月10日(日祝日の場合は8・9日)発売。

 

・ニッチなことが幅広く掲載されており、インタビュー記事も濃密で、自分の世界が広がる気がします。ページレイアウトもめっちゃタイプです。

 

・秋は「食欲の秋」とか「読書の秋」とか何かに没頭したくなる季節。POPEYEを読むと没頭したくなることに出会えます。

 

・2018年9月号のハンバーガー店特集は最近の号だと一番面白かったです。なぜなら、僕はハンバーガーが好きだから...じゅるり。

 

 

 

 

(編/「hontopia」編集部)

『大人の児童書目録 vol.4』【自分の謎】

こんにちは。

朝晩はだいぶ寒くなってきて、

早くも朝起きるのが辛いです、たけはるです。

 

先日は、愛媛・松山にて松山ブックマルシェが行われ

多くの方にお越しいただきました!

私も当日配布するフリーペーパーの作成と当日のスタッフとして参加。

昨年から古本の冊数は若干減ったものの、それでも楽しい2日間でした。

 

今日は、厳密にいうと「児童書」ではないのですが

帯に「大人のための、考える絵本」とあったので

「このシリーズで紹介しないわけにはいかない!」とビビッときた一冊です。

 

 

せわしなく生きる大人に聞く「自分ってなんだろう?」

 

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今回ご紹介するのは、赤瀬川原平の『自分の謎』です。

 

 赤瀬川原平というと、高松次郎と中西夏之とともに

ハイ・レッド・センター」という前衛美術グループを組んでいたり、

『月刊漫画ガロ』で漫画を連載したり、

尾辻克彦という名で小説を書いて芥川賞を受賞したりと

「カルチャー」というフィールドで多方面に名を残した方です。

今でいう、星野源みたいな感じでしょうか(笑)

星野源は、アバンギャルドではないけれど…

 

そんな、世の中を独自の視点でとらえて

様々な形でアウトプットしている赤瀬川原平が描く

「こどもの哲学・大人の絵本」。

この本を通して取り上げられているのは、

「自分ってなんだ?」という素朴な疑問です。

 

あまり普段の生活で考えることは少ないと思うのですが、

子どもなんかに「ねえ、なんなの?」って聞かれると

正直きちんと答えられる自信はありません…

 

ただ、赤瀬川原平は

鉛筆と少しの絵の具で描いたゆるい挿絵とともに

様々な角度から考えています。

 

鏡越しに見ている自分は、果たして自分なのか?

「痛い」と感じるものが自分だとしたら

どんどんそぎ落としていって残るものは何なのか?

Aちゃんの中にある「あっちの自分」も自分なのに

どうしてこっちの自分しかいないのか?

 

なんだか目が回りそうな感覚になるのですが、

期待外れな自己啓発本よりもよっぽど考えさせられる一冊です。

 

 

ものの考え方は、ひとつじゃない。

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冒頭に触れた松山ブックマルシェは、

老若男女、古書好きの方はもちろんですが、

サラリーマンや飲食店の店主、年金暮らしのおじいちゃん、

主婦、看護師さん、大学の先生、OL、小学生、大学生、外国人などなど

本当にいろんな人が来てくださいました。

 

でも、普段古本屋さんに通い詰めている感じでない人が

ブックマルシェには来ようと思った。

 

それって何でなんだろう?

何を求めてわざわざ足を運んだんだろう?

 

そんな疑問もわくのです。

 

 

来年、もっと「行きたい!」と思えるものにするためには

この部分ってけっこう大事なんじゃないかと思います。

みんなには、ブックマルシェってどう見えているんだろう。

 

本のイベントはまだまだ多そうですが

そんなことを考えながら行ってみるのも面白いかも。

と思う今日この頃なのでした。

「マルシェ」と呼ばれるイベントも飽和状態だし

何かおもしろいものはないかなあ。

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

次回もお楽しみに。

 

 

自分の謎

自分の謎

 

 

 

(文/たけはる/某雑誌編集者)

 

心と向き合い、誠実に生きる主人公の物語【ひとつむぎの手】

 

ひとつむぎの手

ひとつむぎの手

 

 

 

物語を読むとき、

「登場人物の行動や言動に共感していく」

というのは、醍醐味の一つのように感じます。

 

 

そういうこともあって、

この本の主人公には感情移入しやすく、夢中になって読みました。

 

 

主人公は心臓外科医で、3人の研修医を抱えますが、自分の将来のためにも、その研修医たちに心臓外科に入ってもらわないといけない。そこで、心臓外科のたいへんな部分や嫌な部分を隠して、研修医を取り込もうとしますが、なかなか上手くいかない。。。

 

 

「ありのままで」「自然体で」

 

 

その状態で、周りの人に接することの難しさたるや。。

けれど、自分を取り繕って、よく見せようとして接するよりも、

自分のありのままの姿を見せた方がずっと人間関係は上手くいく。

そのことを実感することもありますが、なかなか難しい。。

 

 

そんなことを考えていると、この物語にどんどんと入り込んでしまっていました。

 

 

ストーリーは進み、葛藤や嫉妬、劣等感に苦しむ主人公ですが、主人公はとことん誠実でした。

 

 

医者として「人」に対して、真摯に誠実に向き合っていく。

その姿勢がその思いがどんどんと、他の「人」へとつながっていく、つむがれていく。

 

 

そんなところがこの物語の主題のように感じられます。

 

 

自分自身の人とのつながりを

もう一度振り返ってみよう

大切にしていこう

と思えるとても温かい物語でした。

 

 

(文/ながっちゃん/学校教師)

孤独のハンバーガー【映画の「食べる」を楽しむ:「アルゴ」】

 

気がつけばもう11月。
束の間の秋が終わろうとするかのように、日に日に寒くなってきている今日この頃。
僕としては、現状、少しでも長く食欲の秋、美食の秋を堪能すべく、目下、色気より食い気といった次第である(※巷では「〇〇の秋」といった言葉が溢れ返っているが、その本流について、気になるので調べてみたい)。
もちろん、「食」とともに「映画」を楽しむことも忘れない。

 


近所の映画館で、面白い映画を観た後に、美味しい食事に舌鼓をうつ。
お酒も一杯ひっかけたりなんかもして、1日を気楽に過ごすのもいい。
昼間であれば、午前中の映画を見た後、ハンバーガー片手に、秋のドライブなんていうのもありだ。
本格的な冬の寒さが来る前に、出来るだけ長く、秋のゆるやかな雰囲気を感じていたいと思う。

 


そんなこんなで、若干の無理矢理感もあるが、今回は映画「アルゴ」と同作品内で主演のベン・アフレックが口にする「ハンバーガー」を紹介したい

 

〇 「アルゴ」について

 

アルゴ (字幕版)

アルゴ (字幕版)

 

 

2012年公開のアメリカ映画。
実際に起こった、在イランアメリカ大使館人質事件を題材としたスリラー映画である。


イラン革命により、イラン国内から放逐された国王・パフラヴィー二世が国外に亡命。
その亡命をアメリカが受け入れたことへの反発から起こった、在イランアメリカ大使館人質事件。


イラン国内の暴徒によって、在イランアメリカ大使館が占拠されるが、大使館職員の内6名は逃げ出すことができ、カナダ大使の私邸に匿われることに。
この6名を救出するため、CIA(中央情報局)は偽のSF映画製作をでっち上げ、6名を映画製作のスタッフに変装させて、秘密裏にイランから脱出させようとする。


ここまでが、この映画の大まかなあらすじである。


表題の「アルゴ」は、作品中に登場する偽のSF映画の題名から取られている。


「グッドウィル・ハンティング/旅立ち」や「アルマゲドン」で知られるベン・アフレックが監督・主演。
同人の演じるトニー・メンデスは人質救出のプロで、髭がよく似合う渋くてカッコいいおじさんといった風体だ。


6名の人質たちが心理的に追い詰められていく描写も含め、手に汗握る人質救出の過程に物語の主眼が置かれているが、そのほかにも、理由あってバラバラで暮らすトニーの家族に関する描写なども随所に挿入されており、いかに人質救出のプロ・英雄といえども、1人の人間であることを再確認させてくれる構成にもなっている。


実際の事件とは、異なるところがいくつかあって、エンタメ的に脚色されている部分もあるとはいえ、内容は非常によくまとまっており、アカデミー賞作品賞受賞映画であることにも納得だ。


このように、国内外で高い評価を受ける作品である一方で、実際の事件を題材にしていることもあって批判もある。
イラン国内では「この映画は事件をアメリカ側の視点で描きすぎており、反イラン的だ」とされていることなどが一例だ。


歴史的な背景や史実に関しては、僕自身、曖昧な部分もあるので割愛するが、気になる方は調べてみるといいかもしれない。

 

 

〇 「ハンバーガー」について


さて、劇中に登場するハンバーガーについてである。

 


トニーがハンバーガーを食べるのは、物語序盤。
自分の家で、離れ離れに暮らす息子と電話するシーンだ。

 


人質救出に関する会議を行うも、いい案が出ることもなく1日が終わり、家に帰ったトニー。
目の前のテーブルには、ファーストフード店のものと思われるハンバーガーや飲み物が乱雑に置かれている。
おもむろに電話機を掴み、息子に電話をかける。
息子になにをしているか尋ね、テレビを見ていると返答されれば、同じチャンネルに合わせるトニー。

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(「アルゴ」本編より)

 

トニー:「今日学校でなにがあった?」

 

息子:「なにもなかった」

 

トニー:「なにもないことはないだろ」

 

息子:「カードを交換した」


息子と電話しているときに、せめて、同じような時間を共有したいがために、同じテレビ番組を見る。
これといった用事があるわけではないが、声が聞きたいがゆえに、テンプレートな会話を投げかける。
そして、離れて暮らす息子を思いながら、孤独とともにハンバーガーを噛みしめる。
トニーの息子に対する思いが、画面越しに伝わってくる、なんとも哀愁漂うシーンである。

 

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(「アルゴ」本編より)


しかし、ここで見ていたテレビ番組がきっかけで、トニーは映画を利用した人質救出策を思いつくこととなる。
策を思いついた瞬間、親としての顔から仕事人としての顔に変わる様は見た目にもわかりやすい。

 


そのほか、別のシーンでは、美味しそうなタコスが登場するのだが、両シーンに共通していえるのは、ごはんタイム=家族の話になっているところだろう。

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(「アルゴ」本編より。こちらはタコス)


映画における食事シーンは、作中でキーとなる会話を引き出すのにもってこいのシーンだと思う。
「アルゴ」では、それらが登場人物らの仕事以外の内面を掘り下げることにつながり、ひいては人間的でプライベートな面にスポットを当てることになっている。

 


哀愁漂う男の生き様。
ハンバーガー1つから感じられるそんなところも本作品の魅力の一つであると思った。

 

 

(文/三田稔/ライター)

三松文庫放浪記~いちょう庵編~

こんばんは!
秋も深まり、ヒートテックへの切り替え時期に悩んでいるあかまつです。 
衣替えのタイミングって難しいですよね。


さてさて、今回の更新は「三松文庫放浪記」です。
前回のイベントで場所を快く提供してくれた
いちょう庵さんを写真で振り返りながら紹介していきますね。


お世辞抜きに素敵な空間なので、
その魅力を少しでもお届けできたら幸いです。


それでは、スタート!


この日も仕入れ担当兼ドライバー担当の三田くんの運転から始まります。
今回は一人欠席なので、三田とあかまつの二人体制です。


岡山から一時間半ほど車を走らせ、
いちょう庵のある上山集落へ進んでいきます。


見渡す限り緑色の山道を進み、
助手席のあかまつはハイボールを片手に「思えば遠くへ来たもんだなぁ」としみじみ呟いてみます。
運転席の三田くんは「ちゃんと道案内してくれや」と車内の会話も弾むこと弾むこと。


そして看板を発見

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 ダイナミックな手書きの字が可愛いですね。

 

いてもたってもおれず店内へ

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まるで映画のセットのように、懐かしさを感じる古民家の姿がそこにはありました。


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カウンター席もあります。


懐かしさを感じながら奥に進むと、

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なんといろりもあります。


ふと外を見てみると…

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なぜか木の豚さんもいます。可愛いです。


店内の雰囲気を堪能したところで、
お腹を空かせた二人は早速ランチタイムに


地の食材を使ったメニューということで期待が高まります。

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〇いちょう庵スパイスカリー
庵主が日々研鑽を重ねているカリーだそうです。様々なスパイスの味と食感を楽しめました。カレー好きにはたまりません。


育ち盛りの二人はまだまだ食べられると違うメニューもオーダー

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〇季節のパスタ
上山で採れたにんにくときのこがたっぷり使ってある秋の味覚を感じられるパスタでした。地の食材を食べ、上山の一部になったような感覚です(?)


最後はやっぱりデザートですよね。

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〇今日のおやつ
今回のおやつは手作りチーズケーキでした。いちょう庵の女将が作ったそうです。食べ終わるのがもったいなく感じるほどの美味しさでおかわりをしようか悩みましたが、太るので我慢しました。


美味しいご飯を堪能し、いちょう庵の外をぶらり。いちょう庵のある上山は棚田の景色が美しい地域。カフェの前は絶景が広がっています。

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稲刈り前はもっときれいな景色だそうです。行くしかないですね。


カフェの前にはわんちゃんもいます。

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一人で来ても遊び相手になってくれそうです。今回の更新で一番どうでもいい話ですが赤松は犬の中でビーグルが一番好きです。


きれいな景色、落ち着いた内装、地の食材を使った料理、そして笑顔が素敵な庵主たち。
岡山駅から一時間半ほど行くだけで、日々の煩わしさから離れて、とてもゆっくりとした時間を過ごすことが出来ました。
岡山にお越しの際はぜひ行ってみてください(営業日は要確認です)

 

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素敵な庵主と女将が皆さんをお出迎えしてくれますよ*

 

古民家カフェいちょう庵
住所:701-2614 岡山県 美作市上山2135
SNS:https://www.facebook.com/IchouAn/

 

あ、いちょう庵にお越しの際は縁側文庫も見て行ってくださいね^^

 

(文/あかまつのりき/三松文庫店主)

 

『三行文庫vol.6』【縁側で読みたくなる×ほんわか】

ステキな3人が毎回「気分×テーマ」に沿った本を紹介。
ステキな3冊を3行でー


「三行文庫」


第2、第4水曜日更新。


先日、三松文庫初の自主開催イベントを岡山県美作市の古民家カフェ「いちょう庵」で行わせてもらいました。

 

「hontopia」の記事でも書かせていただきましたが、
内容は縁側で読みたくなる本」をテーマにビブリオバトルを行うといったもので、参加者それぞれの思いを感じることができ、とても盛り上がったように思います。

 

そこで、今回は、先日のイベントの際に参加者の方々から紹介を受けた本の一部を紹介したいと思います。

 

どれも「縁側で読みたくなる」ような「ほんわか」する本ばかり。

 

それぞれの方々の「縁側」に対する思いなどにも触れながら、楽しんでもらえれば幸いです。

 

 

 

(1)ふくちゃん(「いちょう庵」庵主)

 

〇 葉っぱのフレディ―いのちの旅(著/レオ・バスカートリア)

葉っぱのフレディ―いのちの旅

葉っぱのフレディ―いのちの旅

 

 (あらすじ/「BOOK」データベースより引用)
この絵本を、自分の力で「考える」ことをはじめた日本の子どもと、子どもの心をもった大人たちに贈ります。わたしたちはどこから来て、どこへ行くのだろう。生きるとはどういうことだろう。死とは何だろう。人は生きているかぎりこうした問いを問いつづけます。この絵本が自分の人生を「考える」きっかけになることを祈ります。本書は、アメリカの著名な哲学者レオ・バスカーリア博士が「いのち」について子どもたちに書いた生涯でただ一冊の絵本です。

 

・命は循環するもの。そのことを確認させてくれる本です。


・「いちょう庵」も、極力、地の食材を使うようにするなど、循環を大切にしています。


・家の中にいながら、季節の移り変わりが見えるのが縁側だと思います。そんな場所にぴったりの本ではないかと。

 

 

 

(2)しゃけちゃん(「いちょう庵」女将)

 

〇 今日も、ていねいに。(著/松浦弥太郎)

今日もていねいに。 (PHP文庫)

今日もていねいに。 (PHP文庫)

 

 (内容紹介/「BOOK」データベースより引用)
たった一杯のお茶、ほんの小さな一言が、毎日を特別にしてくれる―『暮しの手帖』編集長が実践している、日々を大切に生きる秘訣。

 

・暮しの手帖編集長である松浦弥太郎さんの日々の暮らし方についての本


・日々の自分の暮らしの中にちょこっと取り入れたくなるような要素が満載。明日の自分を今日の自分より少しだけよくできるようなことが書いてあります。


・縁側はゆっくりとした時間が過ごせる場所。丁寧な暮らしっていうのは、穏やかな気持ちで日々を過ごすことかと思います。親和性が高いですよね。

 

 

 

(3)ながっちゃん(学校の先生。次は僕も記事を書いてみたいです)

 

〇 幸せの条件(著/誉田哲也)

幸せの条件 (中公文庫)

幸せの条件 (中公文庫)

 

 (あらすじ/「BOOK」データベースより引用)
恋も仕事も中途半端、片山製作所勤務の「役立たずOL」梢恵に、ある日まさかの社命が下された―単身長野に赴き、新燃料・バイオエタノール用のコメを作れる農家を探してこい。行く先々で断られ、なりゆきで農業見習いを始めた24歳に勝算はあるか!?働くこと、生きることの意味を問う、『ジウ』シリーズ著者による新境地。

 

・仕事に向かう姿勢を見つめなおさせてくれる本。


・特に印象に残っているのは主人公の上司の言葉。「必要とされることを求めるのではなく、自分から人や物を必要としていく姿勢が大事」。心が弱ったときに響きます。


・日々に疲れたとき、日常と切り離された縁側という場所で、この本を読んでリスタートしたいと思います。

 

 

 

古民家カフェ「いちょう庵」の詳しい情報についてはこちらから。

ja-jp.facebook.com

 

 

関連記事はこちら

hontopia.hatenablog.jp

 

 

(文/「hontopia」編集部)

秋の味覚と縁側文庫

こんばんは。
三松文庫あかまつです。


秋も深まり段々と風が冷たくなってきましたね…人肌と熱燗が恋しい季節です。
人肌と熱燗と、あとは美味しい秋の味覚と本があれば言うことなしです。はい、欲張り過ぎました。


さてさて、最近の三松文庫の動きなんですが、
なんと岡山のいちょう庵という古民家カフェに
三松文庫プロデュースの本棚が登場しました!

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力強く、前向きに、楽しんで。【『音楽では守りに入るな』:第4回「GRAND FAMILY ORCHESTRA」】

最近、季節の変わり目でなんとなく体調が優れないマツモトです。
熱があるとか、明確に風邪を引いて咳が止まらないとかではないんですが、なんといっても鼻水が止まらない。
もうどうにも止まらない。

 
「それって花粉症(アレルギー)じゃない?」
そう思われる方もいらっしゃるかもしれません。
たしかに、先日、唐突に親から「あなたは稲アレルギーがあるから気をつけなさい」と言われたばかり…
齢21歳になって、なぜいまさらの暴露なのか。
そもそも、これまでは平気だったのに(泣)

 
いや、いいんです、僕の症状が風邪か花粉症かなんていうのは、もうどっちでも!
要は体調だって、モチベーション次第だと思うんです!

 
そこで、今回は聴いていて元気になって、パワフルさで風邪や花粉症をぶっ飛ばしてくれるようなアーティストを紹介します。

 
その名も

 

『GRAND FAMILY ORCHESTRA』

 

BACK TO THE ROCK'N ROLL

BACK TO THE ROCK'N ROLL

 

 

youtu.be

 

体調不良の方はこれを聴いて体調優良に、気分が下げ下げの方は気分を上げ上げにしてください。
(※効用は人によって個人差があります)

 

 

1 「GRAND FAMILY ORCHESTRA」について。

「GRAND FAMILY ORCHESTR」(以下、GFO)は2016年に結成されたバンド。
vocalが松山晃太さん、guitarが森山良太さん、drumsがピクミンさん、guitarとkeyboardがOCHANさんという構成です。


精力的にライブ活動を行い、youtubeで自分たちの楽曲を全て公開するなどの斬新な活動も特徴です。
2016年の結成当時は3人組。その後、5人組になるなどしましたが、メンバーの急逝を受け、今の体制になりました。

 

 

2 「GRAND FAMILY ORCHESTRA」に関する私的感想。

このバンドおよびバンドの楽曲を一言で表すなら「パワフル」、その一言につきると思います。
パートそれぞれが主張強く、前に出ようとしている。にも関わらず全体では上手くまっとまっており、転じて迫力にも繋がっています。


僕自身ドラムをしていることもあって、ドラムについて言わせていただきたいんですが、ここまでドラムの音が軸になってるバンドは今まで聴いたことがなかったように思います。


MVも魅力的です!
メンバー全員が小刻みにジャンプしたり、とにかく動きまくってます!
そんなところも、彼らの迫力や一体感に繋がっているように感じます。
演奏する一曲一曲を、メンバー全員で、全力で盛り上げる様はまるでお祭りのようです。

 

 

3.どんなときに聴きたくなるか

自分はこのバンドの楽曲を私生活で、「勢い」をつけたいときに聴いています。
聴いているだけで、加速するというか物事が良い方向に進むような気持ちになれるんです。


ドラムのバス、スネアがテンポよく暴れ、ギターとベースが絡み合って、ボーカル松山さんの力強い声がトドメを刺す。
全員のコーラスが入るときには、もう僕の気分は最高にハイになっています!!


最近思うんですが、物事が進まない様に思える時は進む時があるからこそ、存在する状況なんじゃないかと。
そういう時って、物事が上手くいっている時と比べて、自分の気分が下がりがちだと思います。
けど、そんな状況でも自然に気分を上げてくれるような、そんな楽曲がこのバンドには沢山あります。


普段は、鼻水が止まらず、体調が優れない朝はもちろんのこと、趣味のランニングをする時、レポートを書く時なんかに聴いたりしています。
最近では、バイトの面接に行く前に聴いたりなんかもしましたね!絶好調で面接に臨めました!


お気に入りは、この曲「リンディンドン」です!

 

youtu.be


ぼくは、いつもGFOの楽曲に助けられてて、これからも、もっともっと彼らの楽曲を聴いていたいと思います。
もちろん、今後はライブにも行ってみたいし、新しい音源も聴きたい。
ロックンロールなGFOが大好きです。

 

詳しくはこちら(「GRAND FAMILY ORCHESTRA」oficial web site)

https://grand-family-orchestra.com/

 


(文/マツモトシュセイ/自称「No Music,No Life」を地で行く男。現役大学生。自身もバンド活動を行いながら、バイトでお金を貯めてはCDを買い漁り、全国のライブへと足を運ぶ。アナログ派ではあるが、趣味の一つはYoutubeでこれから「くる」バンドを探すこと)

 

 

この連載の過去記事はこちらから

マツモトシュセイ カテゴリーの記事一覧 - hontopia