あなたは、当たり前にある今日を生きていますか?【君の膵臓をたべたい】

『ある日、高校生の僕は病院で一冊の文庫本を拾う。タイトルは「共病文庫」。
それはクラスメイトである山内桜良が綴った、秘密の日記帳だった。
そこには、彼女の余命が膵臓の病気により、もういくばくもないと書かれていて―』

 

君の膵臓をたべたい (双葉文庫)

君の膵臓をたべたい (双葉文庫)

 

「君の膵臓をたべたい」―――。
いきなり人からそう言われたら、あなたはどう思いますか?

これはどこの学校にもいそうな「地味な僕」と「人気者の彼女」の物語。

 

はじめまして

ゲストライターのさとしです。

『君の膵臓をたべたい』
この作品の中で僕がとくに好きな部分を2つ、紹介します。

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「生きるってのはね」
「きっと誰かと心を通わせること。そのものを指して、生きるって呼ぶんだよ。」
「誰かを認める、誰かを好きになる、誰かを嫌いになる、誰かと一緒にいて楽しい、
誰かと一緒にいたら鬱陶しい、誰かと手を繋ぐ、誰かとハグをする、誰かとすれ違う。それが、生きる。」

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あなたにとって、「生きる」ってなんですか?
病気を患った高校生の彼女の言葉に、僕は胸を打たれました。

 

そしてもうひとつ。

 

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「違うよ。偶然じゃない。私達は、皆、自分で選んでここに来たの。
君と私がクラスが一緒だったのも、あの日病院にいたのも、偶然じゃない。運命なんかでもない。
君が今までしてきた選択と、私が今までしてきた選択が、私達を会わせたの。
私達は、自分の意思で出会ったんだよ。」

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彼女の言葉の中で、一番好きなところです。
僕たちは自分で選んで、今を生きている。

 

 

生きていく中で何百何千とある、人生の選択。
数ある選択の結果、出会った【名前のない僕】と【日常のない彼女】。

 

 

2人が紡ぐ物語を、ぜひご覧ください。

 

そしてタイトルに隠された本当の意味とは―――。

読後、きっとこのタイトルに涙する。

 

(文/太田さとし)