『大人の児童書目録 vol.2』【9月0日大冒険】

こんにちは。

あまりの暑さに、数年ぶりにバッサリ髪を切ってショートヘアになりました、たけはるです。

 

今日は8月最終日。

小学校などでは、夏休み最終日というところもあるのではないでしょうか。

今回は、そんな夏休み最終日に関する本のご紹介です。

 

 

今日で夏休みも終わり。と思いきや…

 

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今回ご紹介するのは、『9月0日大冒険』です。

 

 

このお話は、夏休み最終日である「8月31日」と

新学期が始まる「9月1日」の間、「9月0日」のお話です。

 

 

主人公は、小学4年生の純。

喘息持ちのためなかなか外で遊べずだったのですが、

今年の夏は旅行に、虫取りに、プールに、と楽しい夏休み!

 

…になるはずだったのですが、

突然の病気やお父さんの出張で予定が流れ、

結局、夏休みは満喫できないまま最終日、8月31日を迎えます。

 

「なんにも楽しくない夏休みだったなあ」と意気消沈して

8月最後の日めくりカレンダーをめくると…

そこにあったのは「9月0日」の日付。

 

驚くとともにふと窓を見ると、外は一面ジャングル。

あるはずのない「9月0日」が始まっていたのです。

 

そこから、クラスメイトのりこちゃんとアキラと出会い、

恐竜時代のジャングルを進んで行く、という冒険物語なのです。

 

 

これを初めて読んだのは、実は小学4年生の時。

 

 

そんなに文学少女というほど本を読んでいたわけでなかったので、

どんな本を読んでいたかあまり記憶にないのですが

何故かこの本はタイトルも話も覚えている、

ちょっと特別な本だったので、これを機に改めて読んでみました。

 

この本の特徴は、お話を盛り上げる挿絵が素晴らしくかっこいい所。

鉛筆だけのシンプルなデッサンなのですが、

荒々しさの残る力強さも中に、彼らの表情がわかる繊細さ、みたいなものがあって

そのリアリティさに創造力を駆り立てられます。

 

表紙のティラノサウルスなんて

本当にかっこいい。

 

中には見開きで挿絵のみのページもあって

ストーリーをさらに盛り上げています。

 

 

何気ない毎日を、おもしろく。

 

 

会社に出て、仕事をして、帰宅する、という何気ない毎日。

 

小学校の時も、学校に行って、勉強して、また帰る、という

大まかなサイクルは同じはずなのに、

すごく毎日が楽しかったような気がします。

 

今の仕事ももちろん楽しいんですけどね!(笑)

何も考えてなかったからなのかなあ、、

 

 

この「9月0日」のような非日常は起きないけれど、

もっと毎日を「おもしろく」過ごしたいものですね。

 

 

もう明日から9月。秋はすぐそこにまで来ています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

次回もお楽しみに。

 

9月0日 大冒険 (偕成社文庫)

9月0日 大冒険 (偕成社文庫)

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(文/たけはる/某雑誌編集者1年目)

 

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