「地域コミュニティ」に興味のある方必読!※それ以外の要素も盛りだくさん!【ローカリズム宣言:「成長」から「定常」へ】  

 

ローカリズム宣言―「成長」から「定常」へ

ローカリズム宣言―「成長」から「定常」へ

 

 

本書は、哲学者でもある内田樹さんが人と暮らしと地域社会を繋ぐ雑誌「ターンズ」に寄稿していたものをまとめた内容です。

 

 

内容は、ローカルな部分の話だけでなく、

「経済や資本主義とはなんぞや」

って部分なんかにも触れられています。

 

 

本書を読み進めると、内田さんの思想や考え方が曖昧なものでなく、しっかりとした数字的なデータや実際に起きた歴史に基づいた、現状の認識から始まるものだとわかります。

 

 

本書内で最も印象に残った部分を所感とともに、簡単にご紹介したいと思います。

 

 

それは、資本主義の弊害とコミュニティの重要性についてです。

具体的にはどういうことか、内容をかいつまんで説明していきます。

 

 

人類の歴史の中で、資本主義が生まれ、経済活動が生まれると、貧富の格差が拡大していきました。

 

 

資本主義経済によって、ほとんどすべてのものはお金で買えるようになり、教育も、育児も、健康も、すべてがお金で買えてしまう世の中です。

 

 

しかし、それは同時にお金がないと何も受理することができないということの裏返しなのではないかと、内田さんは言います。

 

 

アクシデントで一度お金を失うと、一気に崖から転げおちるがごとく、暗い未来が待っている可能性があると。

 

 

そこで、そうした絶対的に力を持つお金以外で、重要になってくるのは、「お金を介在せずとも循環するコミュニティーの構築」なのではないかと言うわけですね。

 

 

それは、数百人くらいのコミュニティの中で、それぞれ自分のできることをコミュニティ内で交換し合う仕組みです。

 

 

例えばですが、

・PCの設定ができる人は、そのサービスを無料で行い、野菜を作っている人はPCの設定をしてもらった代わりに野菜を無料で提供する。

・子どもの面倒を見れる老人は日中子供を預かることで、保育園にお金をかけて預ける必要がなくなる。

といったことです。

 

 

こういったコミュニティを地域単位で形成することが重要なのではないかと、内田さんは述べています。

 

 

ぼく自身この部分を読んで、私生活も踏まえて、色々と感じるところがありました。

 

 

ぼくは転勤族です。

となると、コミュニティとの関わり方は、転勤するたびに毎回ゼロベースで始まってしまいます。

 

 

 そのため、

「何回か転勤して、自分に一番合っているコミュニティを見つけ、そこに腰を据えて住むのもいいのではないか」

と普段考えています。

 

 

ずっと定住せずに、移動を続ける人生だと人とのかかわりが希薄になってしまい、仕事するだけの空虚な人間になってしまうリスクもあるのでははいでしょうか(転勤族のみなさん、すいません。あくまで私見です)。

 

 

それこそ、ぼくは地域のコミュニティー形成やまちづくりに関心があって、今の会社にいるので、余計に「一つの地域に腰を据えて、じっくりと地域活性化に取り組んでみたい」と思っているんです。

 

 

そうした中で、コミュニティ形成を行ったり、コミュニティに属して、そこに馴染んだりするために必要なことって、なんだろうと。

 

 

今回、本書を読みながら、コミュニティの中で必要になってくるんじゃないかと、個人的に思ったのが当たり前かもしれないんですが「いいやつ」であることです。

 

 

強烈なリーダーシップや、たくさんお金持っていることよりも、そのコミュニティーで大切なのは、

「約束をしっかり守り、困ったら助けてくれて、いろいろ知っていて、一緒にいて楽しい、そんないいやつ」

であることなのではないでしょうか。

 

 

簡単に言いましたが、我が身を振り返ると、これが難しいんですよね(笑)

 

 

お金があったら問題ないけどそれがなくなったら?

人やコミュニティとの関係性を上手に構築して生き続けれるようになりたいものです。

 

 

(文/トミー祐作、大学生時代にまちづくりや地域コミュニティ形成について学ぶ。現在サラリーマン生活3年目)

(編/三松文庫)