あの子の横で打ち上げ花火を見たかった【打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?】

こんにちは。

あかまつです。

 

 

大分投稿が遅れてしまいました。それもこれも夏が終わってしまったせいなのです。

夏の終わりを受け入れられず僕の心は夏に囚われたまま…あれ?まだ8月31日ですよね?

言い訳しました。夏を乗り越えて人は成長していくのです。頑張ります。

 

今日紹介するのはそんなひと夏の物語  

 

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか? (角川文庫)

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか? (角川文庫)

 

 

〇あらすじ
「打ち上げ花火は横から見たら丸いのか、平べったいのか?」
夏の花火大会の日、港町で暮らす典道は幼なじみと灯台に登って花火を横から見る約束をする。その日の夕方、密かに想いを寄せる同級生のなずなから突然「かけおち」に誘われる。なずなが母親に連れ戻されて「かけおち」は失敗し、二人は離れ離れに。彼女を取り戻すため、典道はもう一度同じ日をやり直すことを願うが――。繰り返す夏休みの1日、ふたりが最後に見る花火のかたちは――?

 

 

この夏の話題作『打ち上げ花火、下から見るか、横から見るか?』

あえて映画ではなく小説で読んでみました。

 

 

内容はあらすじの通り中学生の男女が同じ一日を繰り返す話。

つまりはタイムリープ×恋愛もの。

典道達の男子中学生特有の完成されてない心の動きと、なずなの抱える事情が心に訴えかけてくる。

まぁ男子の心なんて大人になっても完成されないんですけど。

 

 

友達の前ではしょうもないことで笑い、女子なんて興味ねーぜ感を醸し出す。

男子が女子と話すだけで話題になるようなかわいらしさ。

あの男子中学生特有の気恥ずかしさはなんなんだろうね。

 

 

そんな中、

好きな人に好きと言えない、好きというそぶりさえ見せない典道が、

密かに想いを寄せる同級生のなずなから突然「かけおち」に誘われる。

「かけおち」なんて男子中学生の想定の範囲外。日常の中にはない。

女の子はいつも複雑な事情を抱えていて、いつも僕らより進んでいるんだ。

 

 

もちろん中学生の「かけおち」なんて成功するはずがない。

たとえ無力でも、現状から抜け出すにはもがくしかないんだ。

純粋に、なずなのためにやり直したいと願う気持ち。

 

そう、タイムリープに必要なのは後悔。

「もしもあの時こうしていたら」と考える。

「もしも」を繰り返すたびに歪んでいく世界。

少年は最後にどの世界を選ぶのか。

 

 

読み進めていくと自分の中学生時代も振り返りたくなる。

あの時ひとかけらの勇気を出していれば今は変わっていたのかな、なんて。

少年たちのひと夏の経験が大好きだなぁ。

 

 

ただ、これは絶対映像で見るべき作品だと思います。

プールのきらめき、海の波しぶき、花火の色鮮やかさ、きっときれいだと思う。

結局映画は見ないまま夏が終わったけどね。

 

それでは最後に、

夏を終わらせるために本物の花火をどうぞ。

 

f:id:hontopia:20170907114432j:plain

打ち上げ花火 phpto by 三田稔

 

夏の思い出を胸に。